認知症の症状

不穏・興奮
おかしいなと感じたら、まず最寄りの医療機関へいってみましょう。

不穏(ふおん)は、気持ちや言動が不安定で危機や危険をはらんでいるような、穏やかではない様子をいいます。また興奮は、感情が高ぶっている様子をいいます。 例えば

  • 周囲の人が手を貸そうとした時に、怒ったように手を振り払ったり拒絶するような言動をとってしまう
  • 怒鳴ったり叫んだり泣いたりして、声をかけても静まらない
  • そわそわと歩き回ったり、音を立てて激しくドアを閉めたり、ものを投げたりしてしまう

などということがあります。

私は、自分だけの力でやり遂げようと思っていたことに横から口や手を出されると、思わずむっとしたり、「ほっといてよ!」と声を荒げてしまうことがあります。また、何か心にひっかかっていたり、身体のどこかが悪かったりする時(トイレに行きたいのに行けない時なども)、人の声が耳に入らずそわそわしたり、物に八つ当たりすることもたまにあります。きっかけとなる問題が解決すれば、ひとまずその状態を脱することができますが、周囲の人からは、その原因が分かりやすい時とそうでない時があると思います。

さらに認知症では、「易怒性」「脱抑制」などが興奮しやすさに関係していますので、理屈だけでは解決できないことも多いでしょう。でも、もし自分だったら、不快な原因を取り除こうとしてくれたり、穏やかなトーンで声をかけてくれたり、時にはそっと一人にしてくれる、そんな存在の人が傍にいてくれたら安心できるような気がします。(HR)